ここのところ、取材(インタビュー)記事の仕事が多くなってきたので、ICレコーダーを買い換えることにした。録音機器としては、カセットテープレコーダー、MDレコーダーときて、ソニーのICレコーダー「ICD-MS1」でしばらく落ち着いていた。ICD-MS1はメモリースティックに記録するタイプで、使い勝手も悪くないのだけど、いくつか不満点があった。 ・録音がモノラルなので、複数人のインタビューを録音した時、どれが誰の発言かわかりにくい。 ・録音形式がソニー独自なので、再生には付属ソフトを使う必要がある。 ・メモリースティックでデータをやり取りするのが面倒くさくなってきた。 サンヨーから昨年末に発売された「ICR-S290RM」(Amazon)は、このあたりの不満がすべて解消されている製品に思えて、気になっていた。モニターキャンペーンにも応募したくらいだ。外れたけど。ちなみに、モニターキャンペーンに応募して外れた人は、ICR-S290RM(もしくはICR-S170M)を買った場合、ステレオタイピンマイクとステレオヘッドホンのセットがもらえるとのこと(2004年6月末日まで)。 実際にICR-S290RMを使ってみると、評判に違わず実によい製品であった。詳しいレビューはPC Watchやケータイ Watchの記事を参照してもらうとして、私が気に入ったのは、 ・録音形式が標準的なMP3 ・ステレオ録音 ・USBメモリとして、PCとダイレクトに接続可能 というあたり。ありゃ、メーカーの宣伝文句とまったく同じか。あと、miniSDスロットを備えている点もいい。本体といっしょに128MBのメディアを購入して使っている。
予想以上によかったのが音質だ。256MBのメモリを内蔵しているため、HQモード(22kHzステレオ、64kbps)で約8時間50分記録できる。ステレオ録音のおかげで、テープ起こししていても場の雰囲気がよくわかり作業しやすい。 細かいところで注文を付けるならば、 ・録音ボタンを押すだけですぐに電源が入ってほしい ・録音モードをボタンで切り替えられるようにしてほしい ・再生スピードの調整がほしい ・本体メモリ←→miniSDカード間でファイルをコピーしたい ・録音ファイルの名前を変更したい いくつかあるがどれもそれほど大きな問題ではない。あまり機能を詰め込みすぎると使いにくくなるし、このあたりがよい割り切りかなとも思う。 また、取材先で図版データ等をもらう必要に迫られることもあるが、そうした場合にもUSBメモリとして使えるのはとても便利だ。 ただ、ちょっと気になったのが、iBook(Dual USB、600MHz)のMac OS X(10.3.2)で使った場合。USB端子にICR-S290RMを挿すと、ICレコーダー本体とminiSDカードがそれぞれ別々のドライブとして認識される(これはWindowsで使った場合も同じ)。ファイルのコピー等も問題なく行えるのだが、ドライブアイコンをゴミ箱にドラッグアンドドロップして取り出してもすぐ再認識されてしまうのだ。一度、再認識途中で抜いてしまったらしく、ファイルが壊れてしまったこともある。ただ、スリープ状態にしてから抜くとか、明らかにアクセスをしていない時に抜けば警告は出るものの、ファイルが壊れることはないようだが……。Mac OS Xはサポート対象に入っていないとはいえ、ちょっと気持ち悪い。そうそう、ICレコーダーとは直接関係ないが、テープ起こし(MP3ファイル起こし)では「おこしやす」というソフトがとても役立っている。これは、MP3とWAVEファイルの再生ソフトなのだが、キーを設定しておくことで、他のアプリケーションを使っている時にも再生や早送りなどの操作が行える。一時停止して再生を開始する際には指定した秒数だけ自動的に巻き戻しできたり、シンプルだが、実によく考えられたソフトだ。惜しいのは、再生速度を変えると音声のピッチが変わってしまうことか。テープ起こしの必要がある人は試してほしい。
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