私がWindows上のファイル管理に使っているFileVisorというソフトが最近バージョンアップして6になった。
このソフトは、とにかくキーボードでの使い勝手がいい。画像ファイルをざっと確認したい時はビューアで、編集したい時はフォトレタッチソフトでという具合にアプリケーションを使い分けたい時があるが、こんなこともキーボードからワンタッチ。飛び飛びの場所にある複数ファイルの選択もキーボードだけでできるのだ。マウスで使う場合もWindows標準のエクスプローラよりはるかに使いやすい。 一番よく使うのは「しおり」機能。よく使うフォルダを「しおり」に登録しておけば、2つキーを押すだけでそのフォルダに移動できる。私は仕事ごとにフォルダを作って管理しているから、この機能なしだと著しく作業効率が落ちてしまう。FileVisor6の最初のバージョンでは仕様変更されて、キーボードから「しおり」が呼び出せなくなっていた。すぐサポートページで要望を出したが、数日後にマイナーバージョンアップされたところを見ると、同じ要望を出した人がけっこういたのだろう。 こういうファイル管理ソフトは、MS-DOSの時代からたくさん作られてきたが(「FD」などが代表的)、最近は昔ほど話題にならなくなってきたようだ。コマンドラインから文字を打ち込んでファイル管理を行っていたDOSではファイル管理ソフトの便利さは驚異的だったが、Windowsは基本的にマウスのドラッグ&ドロップで直感的にファイル操作が行える。標準のエクスプローラは特に使いやすいと思わないが、多くの人にとっては過不足なく使えるから、あまり不満は感じないのかもしれない。
・WinFSに人間の頭はついて行けるか? その点、LonghornのWinFSは確かに野心的だ。ファイル検索としての側面が強調されているけれど、MSDNの資料では、
“WinFS”フォルダはアイテムを格納するために使用されますが、Win32におけるファイルシステムフォルダの概念とは異なり、1つのアイテムを複数の”WinFS”フォルダに存在させることが可能です。
と書かれている。ファイルをフォルダに入れるのではなく、ファイルを囲んでグループ分けしていくというイメージか。 例えば、「プロジェクトA」についてのフォルダを作って企画書のワープロ文書と表計算データを放り込み、参考資料として「今年撮影した画像」ファイルも自動的に表示されるようにしておく。ワープロ文書は「プロジェクトB」フォルダからもアクセスできる……。なるほど、これは便利そう。しかし、直感的に使えるユーザーインターフェイスを実現するのは簡単なことではなさそうな気がする。 指定条件で絞り込まれたファイルだけを検索フォルダとして見せることはそれほど難しくないかもしれないが(Outlook2003のメールやiTunesのスマートプレイリストでやっていることの延長か)、それにユーザーが手動でグループ分けしたファイルも加わってくると、管理が煩雑になりそう。あるファイルをどこかにドラッグする場合、通常の「ファイルのコピー・移動、ショートカットの作成」に加えて、そのファイルを実体として移動・コピーするのか、たんに他のフォルダからもアクセスできるようにするだけかといったことをユーザーに選択させないといけない。どの操作を優先的に選択させるべきか。 さらに、
このストレージサブシステムは、個々のアプリケーションとインタフェースからデータを切り離すことで、すべてのデータを統一的に格納・共有可能にする。デスクトップPC、ネットワーク、Webサービスを横断的にデータ検索することも可能になる。
なんて記事(ITmedia)まであって、Webサービスまで絡んでくるとなると、ユーザーの頭の方がついていかないんじゃないかという気もする。ほかにも、WinFSフォルダに記録したデータを他のユーザーとやり取りする場合はどうなるんだろうとか。 WinFSが受け入れられるかどうかは、こういうパラダイムの転換をユーザーが意識しなくても使えるインターフェイスの提供にかかっているのだろう、きっと。マイクロソフトはややこしいものを簡単に見せることが下手だからちょっと心配だ。ユーザーがフォルダのプロパティを開いて、ガリガリSQL文を書かなきゃならないようなインターフェイスだったらいやだな。