私はJ:COMで地上デジタル、BSデジタル、CATVチャンネルを視聴しており、録画にはアイ・オー・データ機器のRec-POTを使っている。やっぱりハイビジョン放送はハイビジョンのまま録画したいので。ものすごいテレビ好きというわけでもないから、この環境でもまあ何とかなってはいるが、不満はけっこうある。まず、Rec-POTは単なるハードディスクであって、MPEGのエンコード/デコード機能を持っているわけではないということ。つまり、追っかけ再生ができないし、Rec-POTに録画している最中には別の番組を再生・視聴することもできない(以前発売されていた東芝Faceの一部機種と組み合わせれば可能)。録画スケジュールをチェックして、その隙間を縫って再生するという、妙に肩身の狭いテレビライフを送らなければいけないわけだ。そして、とにかく操作が複雑だ。番組の録画予約はセットトップボックス(STB)のEPGから手軽に行えるが、再生する場合はテレビとSTB、Rec-POTの電源を入れ、テレビの入力を切り替え、Rec-POTのメニューを呼び出す。必要な操作は学習リモコンにシンプルにまとめてある……といいたいところだが、これが家人にはすさまじく評判が悪い(私は便利だと思っているんだけど)。学習リモコンを使った録画予約と再生の方法を家人に説明していると、マジギレされそうになってしまった。まあ、その気持ちもわかる。あと、Rec-POTやSTBの動作も快適とはいいがたくて。こうやって書いてみると、本当にかなり不満点があるな。 だから、J:COMからハードディスク内蔵型のSTB(以下、HDR)が発表されるとすぐに申し込んだ。で、ようやくそのHDR(HUMAXのJC-5000)が本日設置されたというわけである。
ハードウェアには多少落胆しつつ、番組を見始めると、ユーザーインターフェイスは(失礼ながら)意外にもよくできている。メニューの表示速度は、これまでのSTBよりもかなり速くなっており、ストレスを感じさせない。
チャンネルは、放送方式(地上、BS、CATV)に関わらずダイレクトに選局できるようになっており、EPGの表示速度も速いから気持ちよく使える。EPGの日付選択では、時間帯も指定してジャンプできるのもいい。60分の一時保存ができるタイムスリップや、2画面表示、スロー再生など今時の再生機能は一通り揃っている。Rec-POTでは早送りや巻き戻し時の表示が滑らかではなかったが(シーンが飛び飛びに表示される)、HDRなら2〜8倍でスムーズに表示されるから見たいシーンを探しやすい。最近では当たり前のことではあるのだけど。
2番組の同時録画ができるのは、かなりうれしいポイント。HDR内蔵のハードディスクとRec-POTに同時録画したり、Rec-POTで番組を再生しながらHDRへの録画を行うこともできた。ただ、ネックは250GBという容量だ。ハイビジョン番組で20時間44分(SD映像で62時間12分)は、映画10本分と考えると多いとはいえない。1TBとはいかずとも、500GBは欲しかった。 あと、毎週録画するようにプログラム予約した場合は、番組時間変更の追従はできない。この機能を搭載している製品は今でも多くないし、しょうがないか(ちなみに、東芝のRDシリーズだと放送日時が変わっても番組名で検索して追従してくれるようだ)。

プレイリストでは、リスト表示のほか、サムネイル表示も選べる。キーワードを指定して特定の番組だけを抽出することもできるが、キーワードを一文字ずつ入力していくのは面倒くさい。複数のキーワードを登録しておいて呼び出せると便利かとも思うが、250GB程度の容量ではリスト表示とサムネイル表示だけしか使わないかな。 そうそう、i.LINK経由でHDRからRec-POTなどに番組をムーブすることはできるが、Rec-POTからHDRへのムーブはできなかった。

おまかせ録画といった機能は備えていないが、動作も軽快だし、多チャンネルを楽しむための機能はしっかり備えていて満足度は高い。テレビの視聴、録画、再生が1つのリモコンで簡単に行えるのはとても便利だ。ただ、D端子は1系統しかないのが残念(外部レコーダーとは、S端子やコンポジット端子で接続することになる)。録画専用出力端子を備えている松下のHDD内蔵STBがちょっとうらやましい……。 J:COMのHDRは、録画した番組をメディアに書き出して保存したいという人には向かないが、手軽に多チャンネル/ハイビジョンを楽しみたい人にはなかなかよい選択肢ではないかと思う。
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