だいぶ前から「知子の情報」(Amazon)の代わりになるソフトウェアを探していた。知子の情報は、不定形の文章型データベースソフト。思いつきとか、Webで見つけた記事等々をこのソフトに放り込んでいる。知子の情報では、データが1つのファイルとしてまとまっており、カードをめくる感覚でデータを探していける。全文検索や索引検索の機能も強力だ。 ただ、優れたソフトウェアではあるものの、さすがに設計の古さが目に付くようになってきた。最新版であるVer.9の登場は7年前で、バージョンアップされる気配もない。知子の情報で扱えるのは、基本的にテキストデータだけだから、画像を貼り付けるといったこともできない。 そうはいっても、これに匹敵する使い勝手のソフトがなかなか見つからなかった。
**紙copiとOneNoteを試す** メモソフトもいくつか試しているが、その中で[紙copi](http://www.kamilabo.jp/)は気になるWebページをさっと保存しておくのにとても便利。しかし、整理の単位がフォルダであること、それと検索機能の弱さのため、メモとしてはイマイチ使いづらい。どこに保存したかをユーザーが意識しなければならないフォルダ管理方式は、メモソフトには向かないのではないかと思う。また、私の場合、Webページを丸ごと保存するより、ページの一部分をメモする使い方をすることが多いということもある。 [OneNote 2003](http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000CNXYI/binword0f-22/ref=nosim)も面白いコンセプトのソフトだ。Webページのサムネイルを貼り付けたり、手書きの図を入れられたりして、使いでがありそう。ただ、Tablet PCを使っているわけではないので手書き機能は活用できないし、何というか、全体的にユーザーインターフェイスがこなれていない印象を受ける。例えば、検索機能では該当するページをカーソルキーなどでパラパラとめくっていきたかったりするのだけど、機能が豊富な割にこういう簡単なことがやりにくい。検索が超高速のSticky Brain 3
以上のソフトウェアはWindows用だが、アップルの.Macサービスが会員向けに「Sticky Brain 3」の割引販売を行っていたので体験版を使ってみたところ、これがとても使いやすい。特に感動するのが検索機能で、検索欄に単語を入れるとインクリメンタルサーチによって、該当データが絞り込まれていく。TigerのSpotlightを先取りしたかのような気持ちよさ。選択したメモの内容は画面下部に表示されるし、リストからもメモの概要を一覧できる。リスト上でカーソルキーの上下を押せばメモを次々めくっていけて、まさにこういうことをやりたかったのだ! Sticky Brain 3にもフォルダ管理機能はあるが、これは普通のフォルダではなく、ブログなどでいうカテゴリに近い。1つのメモを複数のフォルダに入れておけるので(メモの実体はあくまで1つ)、知子の情報での「索引」的な使い方もできそうだ。複数フォルダのAND条件は現時点ではできない模様だが。また、メモ同士にリンクを張ることができるのもいい。さらに、まだ試していないが、iPodやPalm、.Macとの同期機能まであったりする! ただし、現在のバージョンでは、日本語の文字列を検索した場合、該当しないメモまでリストに表示されてしまう。開発元CHRONOSのページでは、Unicodeによる多言語対応を謳っていたりするから、今後のアップデートに期待したい。(2005年4月5日追記:v3.4.0において、検索語によってはきちんと動作する。うまく行く語の条件は今のところ不明)
知子の情報からデータを移す Sticky Brain 3を本格的に使い込んでみたくなったので、知子の情報でため込んだメモを取り込むことにする。しかし、Sticky Brain 3にはテキストファイルのインポート機能があるものの、1メモが1ファイルになっている必要がある。 そこでまず、知子の情報の「ツール」メニュー→「該当データのテキスト変換」で、データを「知子テキスト形式」として書き出す。知子テキスト形式では、メモの表題や本文に加え、索引や添付ファイル名などの情報も含まれているが、すべてのデータが1つのファイルになっている。このファイルを個別のテキストファイルに切り分け、表題をファイル名として出力するRuby用のスクリプトを書いてみた。
・スクリプトファイル:tomoko2txt.rb
このスクリプトは、Mac OS X上のRuby 1.8.2で動作する。1.6系のバージョンでも、iconvのモジュールを入れれば使えるはず。Mac OS X上に知子テキストを持ってきたら、ターミナルから
ruby -Ks tomoko2txt.rb 知子テキスト 出力先ディレクトリ
と入力する(今気づいたが、このスクリプトでは知子テキストのファイル名と出力先ディレクトリ名に漢字・かなが使えないので注意)。出力先に指定したディレクトリ内に、表題がファイル名になったテキストファイルができているはずだ。索引や添付ファイル名の情報は、ファイル末尾に【】でくくって入れてある。 あとは、Sticky Brain 3で「File」メニュー→「Import Notes…」、「A text or rich text file」を選択。生成されたテキストファイルを指定すればいい。数百以上のファイルをまとめて指定すると、読み込まれないファイルが出るようなので、100個くらいずつ読み込むのがよいだろう。
なお、Mac OS Xではファイル名の先頭が「.」(ピリオド)になっていると不可視ファイルになるので、「.」で始まるファイルがあった場合は半角スペースを頭に入れている。また、半角の「/」「:」はそれぞれ全角に変換している(Mac OS Xにおけるファイル名の制限のため)。ちなみに、このスクリプトは最初Windows上で作ったのだが、Windowsではファイル名に使えない文字が多いため(?/:*?”<>|)、Mac OS Xで動作するように変更した。
(2005年5月17日追記) Tiger上で新バージョンの3.5.0を使ってみたが、まともに動作しない。ノートを選択することも、検索することもできない。3.5.0から付属するようになったDashboardのウィジェットは動作するのだけど、こいつも日本語が入力できないというバグがある。症状はメーカーに報告済みなので、そのうち修正されるとは思うが……。日本語環境で使っている方がほかにいらっしゃたら、ぜひChronosにガンガン要望を出してほしい。3.5.0のバグと日本語検索のバグが直ればほんとにすごいソフトなんだけどな。
(2005年6月1日追記) 最新バージョンの3.6.0では表示関係のバグと、日本語検索のバグが両方修正されているようだ。これでようやくガンガン使い込んでいける。また、3.6.0ではフォルダをドラッグ&ドロップで丸ごとインポートできるようになった。
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