うつ病は感染症?!『疲労とはなにか』

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最近の研究ではうつ病が脳内の炎症によるものと見なされるようになってきていると聞き、知識をアップデートしたいと思って読み始めた、ブルーバックス『疲労とはなにか すべてはウイルスが知っていた』(近藤一博 著)。予想以上の衝撃を受けました……。
うつ病は遺伝率(生まれつきの要因がどの程度影響するか)が30〜50%と高い精神疾患なのだけど、影響力の強い遺伝子が見つかっておらず、ポリジーン(影響力の非常に低い遺伝子の積み重なり)でも説明できずにいた。それが、「あるウイルス」の感染が大きな原因となってうつ病が発症するメカニズムがわかってきたという。このウイルスは母から子へ感染するので、遺伝率の数値が高いこともそれで説明できるという。つまり、うつ病というのは、遺伝病ではなく、感染症だというのだ(しかし、単に原因となるウイルスに対するワクチンを作ればいいというものでもないらしい)。
このメカニズムを解明する研究過程が実にスリリング。最後に述べられている人間とウイルスの関係性についての、著者の考察にも想像力をかき立てられます。

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