知能は遺伝する、この事実とどう向き合うか?『日本人の9割が知らない遺伝の真実』

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12/6に発売される『日本人の9割が知らない遺伝の真実』(安藤寿康著、SB新書)の執筆をお手伝いしました。 現代社会の格差や不平等の根幹には、知能をはじめとした「才能」の遺伝が大きく影響していることが行動遺伝学によって明らかになってきています(橘玲氏のベストセラー『言ってはいけない』も安藤教授の研究を元ネタの1つにしています)。 遺伝と聞くと、「才能は遺伝がすべて」「勉強してもムダ」「遺伝の影響は一生変わらない」と思われがちですが、それは誤解。 けれど「努力しないヤツが悪い」という自己責任論も同じくらい間違っています。 では、私たちは遺伝とどう向き合えばいいのか? 子供の教育、そして世界中で拡大している格差を考える上でも、お読みいただければ幸いです。立ち読み版も用意しましたのでぜひ。

■目次 ○第1章:不条理な世界 ・「かけっこ王国」の物語 ・生まれつきの才能で決まる不条理 ・悪名高い優生学 ・遺伝の影響を実証的に調べる行動遺伝学 ○第2章:知能や性格とは何か? ・知能を計測する知能検査 ・「一般知能」という概念 ・知能検査で測れる能力が知能 ・産業革命以降、社会のあらゆる分野で抽象的指向が求められるようになった ・脳科学が示唆する知能の正体 ・人間の性格を表す5要素 ・性格は一次元の値で表せる? ○第3章:心の遺伝を調べる ・すべては双生児研究から始まった ・双生児ペアの結果から相関係数を算出する ・相関係数から遺伝と環境の影響を算出する ・共有環境や非共有環境とは何なのか? ・人間の行動のほとんどは、遺伝+非共有環境で説明できる ・見えてきた遺伝の真実 ○第4章:遺伝の影響をどう考えるか ・親を見たら、子はわかる? ・家庭環境がどの程度子どもの才能に影響を与えるか? ・勉強するのはムダか? ・すべては生まれながらの才能で決まる? ・才能がある人は何が違う? ・遺伝的な素質はあとから変化することもある? ・収入と遺伝に関係はあるか? ・貧乏な家に生まれたら、もう諦めるしかない? ・優秀な家系は存在する? ・家柄のいい男、才能がありそうな男、結婚するならどっち? ・遺伝子検査でどこまで予測できる? ・私たちの知能は年々向上している? ・親の子育ては無意味か? ・教え方や先生によって学力は変わる? ・英才教育に効果はあるか? ・子どもの才能は、友達付き合いで決まる? ・犯罪者の子どもは犯罪者になる? ○第5章:あるべき教育の形 ・あらゆる文化は格差を広げる方向に働く ・ほとんどの人が、科学的に不当な頑張りを強制されている ・求められる能力は、時代や状況に応じて変化する ・子どもから大人への転換点は12歳 ・その人らしさが発現するタイミング ・過去の栄光に溺れるな、今の不幸を嘆くな ・スクールカーストは実社会の縮図ではない ・日本の学校はがんばっている ・「考える力」を持っていないのは誰か? ・小さな教育改革と大きな教育改革 ・「無理のない」勉強をする ・「本物の知識」は専門家にしか教えられない ・学校は「売春宿」である ・「本物」に会わせることの重要性 ○第6章:遺伝を受け入れた社会 ・社会を「キッザニア化」せよ――社会の中を泳ぎ回って、自分の適性を探す ・本当に使える能力検定テストとは? ・生存戦略を考える――「好き」や「得意」がない人はどうすれはいいのか? ・顔の見える規模のコミュニティで、仕事を探す ・絶対優位と比較優位 ・遺伝を受け入れた社会――新しい技術によって、社会の求める才能は多様化する ・制度による保障は必要 ・ホモ・サピエンスはじっとしていられない ・かわいい子には旅をさせよ、そして自分も